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小規模宅地特例で土地と建物名義が違う場合、まとめました!

小規模宅地特例の土地名義と建物名義の関係を整理しました

こんにちは世田谷相続専門税理士事務所です。

 

父親が所有する土地に子供が建物を建て、一緒に住んでいました。ところが、父親が亡くなった後、子供がこの土地を取得するときに土地と建物の名義が異なるため、小規模宅地等の特例が適用されるか不明瞭な場合があります。

 

この場合、宅地等は被相続人の居住用宅地に該当します。被相続人の親族が建物所有者であっても、取得者が特定居住用宅地等の要件を満たせば、小規模宅地等の特例の適用対象となります。子供が建物所有者であり、父の宅地の名義と異なる場合でも、要件を満たせば小規模宅地等の特例が適用されます。

 

この記事では、小規模宅地等の特例の適用に関して、土地名義と建物名義の関係について解説しています。

 

この記事の目次 

  • 宅地と建物の名義が異なる場合の小規模宅地等の特例
    生計一親族とは
    使用貸借とは
    特定居住用宅地等
    ①建物名義が生計一親族
    ②建物名義が生計別親族
    ③建物名義が第三者
    特定事業用宅地等
    ①建物名義が生計一親族
    ②建物名義が生計別親族
    ③建物名義が第三者
    特定同族会社事業用宅地等
    ①建物名義が生計一親族
    ②建物名義が生計別親族
    ③建物名義が特定同族会社
    ④建物名義が第三者

宅地と建物の名義が異なる場合の小規模宅地等の特例

 

被相続人以外の生計一親族やそれ以外の親族が所有する建物に住んでいても、被相続人が所有する土地には、特定居住用宅地等として小規模宅地等の特例が適用できます。たとえば、被相続人が所有していた土地に子供が建物を建て、被相続人がその建物で一人暮らしをしていた場合でも、一定の要件を満たすと、土地の評価額から80%の減額が受けられます。

 

ただし、建物や土地の貸借によって地代や家賃の授受がある場合には、特定居住用宅地等の対象とはならず、貸付事業用宅地等として扱われ、減額の適用率は50%になります。

 

生計一親族とは

 

「生計を一にする」とはどのような状況を指すのか、相続税法や特例条文には記載がありません。ただし、所得税基本通達2-47には定義があります。要約すると、以下のとおりです。


被相続人と同じ家に住んでいて、互いに独立した生活をしていない場合は、原則的に「生計を一にする」とみなされます。ただし、仕事の都合で妻子と別居している場合や、特例を受けるために不自然に同居している場合は、生計を別にするものと考えられます。

 

一方、被相続人と別居している場合は、原則的に「生計を別にする」と扱われますが、勤務、修学、療養などの都合で別居しているが、余暇には被相続人と一緒に過ごしており、常に生活費や学費、療養費などが送金されている場合は、生計を一にするものと考えられます。

 

使用貸借とは

 

使用貸借とは、モノを無償で貸し借りすることを指し、親族間でよく行われる貸し借りの方法です。民法第593条では、「使用貸借 とは当事者の一方が無償にて使用及び収益をした後に返還することを約束 して相手方からその目的物を受け取ることによってその効力が発生する」と定められています。

 

相続税法には明確な規定がなく、民法で定められている使用貸借と同じ扱いになります。個人間で無償での契約をし、使用の対価の授受がない場合に使用貸借と呼ばれます。なお、土地などの公租公課(固定資産税など)に相当する金額以下の授受がある場合でも、使用貸借に該当します。

 

特定居住用宅地等

 

特定居住用宅地等の土地名義と建物名義の関係です。


後述のフローチャートにおいて、特定居住用、貸付事業用は、それぞれ特定居住用宅地等、貸付事業用宅地等の要件を満たしているものとします。なお被相続人が建物の所有者である場合については、説明を省略しています。

 

①建物名義が生計一親族

 

特定居住用宅地等①建物名義が生計一親族

 

生計一親族の所有する建物がある場合です。

 

※1 被相続人または生計一親族が居住用家屋の敷地に使用されていない土地を、生計一親族が相続した場合、被相続人または生計一親族の居住用宅地等には該当しません。

しかし、被相続人の配偶者や生計一親族以外の親族から生計一親族に家賃が支払われている場合は、生計一親族が相続した土地は生計一親族の貸付事業用宅地等に該当し、一定の条件を満たす場合は、特例が適用されます。


※2 被相続人が所有する土地が、生計一親族に有償で貸し出されている場合、その土地は、被相続人の貸付事業用宅地等に該当します。しかし、その宅地を生計一親族が相続した場合、賃貸人と賃借人が同じ生計一親族になり、相続開始後、生計別親族が貸付事業を継続できないため、この土地は貸付事業用宅地等として特例を適用できません。

 

※3 被相続人が所有する土地が、生計一親族に有償で貸し出されている場合、その土地は被相続人の貸付事業用宅地等としての一定の要件を満たせば特例を適用できます。

 

②建物名義が生計別親族

 

特定居住用宅地等②建物名義が生計別親族

 

生計別親族の所有する建物がある場合です。

 

※1 被相続人が所有する土地が、生計別親族に有償で貸し出されている場合、その土地は被相続人の貸付事業用宅地等としての一定の要件を満たせば特例を適用できます。

 

※2 被相続人が所有する土地が、生計別親族に有償で貸し付けられている場合、その土地は被相続人の貸付事業宅地等としての一定の要件を満たせば特例を適用できます。ただし、この相続によって賃貸人と賃借人が同じ生計別親族となった場合、事業継続要件を満たせず、この土地は貸付事業用宅地等に該当せず、特例を適用できません。

 

③建物名義が第三者

 

特定居住用宅地等③建物名義が第三者

 

第三者の所有する建物がある場合です。

 

※1 被相続人が所有する土地は、第三者に有償で貸し出されているため、被相続人の貸付事業用宅地等に当てはまります。貸付事業用宅地等としての一定の要件を満たした場合、特例を適用できます。

 

特定事業用宅地等

 

特定事業用宅地等の土地名義と建物名義の関係です。

 

後述のフローチャートにおいて、特定事業用、貸付事業用は、それぞれ特定事業用宅地等、貸付事業用宅地等の要件を満たしているものとします。なお被相続人が建物の所有者である場合については、説明を省略しています。

 

①建物名義が生計一親族

 

特定事業用宅地等①建物名義が生計一親族

 

生計一親族の所有する建物がある場合です。

 

②建物名義が生計別親族

 

特定事業用宅地等②建物名義が生計別親族

 

生計別親族の所有する建物がある場合です。

 

※1 土地が使用貸借され、さらに建物が使用貸借されている、いわゆる「使用の使用」の場合、生計別親族が建物を所有していても、被相続人が事業を行っていれば、被相続人の事業用宅地等に当たります。

 

③建物名義が第三者

 

特定事業用宅地等③建物名義が第三者

 

第三者の所有する建物がある場合です。

 

特定同族会社事業用宅地等

 

特定同族会社事業用宅地等の土地名義と建物名義の関係です。

 

後述のフローチャートにおいて、特定同族会社事業用、貸付事業用は、それぞれ特定同族会社事業用宅地等、貸付事業用宅地等の要件を満たしているものとします。なお被相続人が建物の所有者である場合については、説明を省略しています。

 

※ 特定同族会社が貸付事業を行っている場合、その土地は特定同族会社事業用ではなく、貸付事業用として減額の対象となります。

 

①建物名義が生計一親族

 

特定同族会社事業用宅地等①建物名義が生計一親族

 

生計一親族の所有する建物がある場合です。

 

※1 特定同族会社事業用については、特定同族会社事業用宅地等の要件を満たしていなくても、貸付事業用宅地等の要件を満たしている場合は、50%の減額特例を受けられます。

 

②建物名義が生計別親族

 

特定同族会社事業用宅地等②建物名義が生計別親族

 

生計別親族の所有する建物がある場合です。

 

③建物名義が特定同族会社

 

特定同族会社事業用宅地等③建物名義が特定同族会社

 

特定同族会社の所有する建物がある場合です。

 

④建物名義が第三者

 

特定同族会社事業用宅地等④建物名義が第三者

 

第三者が所有する建物がある場合です。

 

 

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